最近、こんなご相談が続いています。
- 従業員にもっと主体的に動いてほしい
- 現場から意見が上がってこない
- 会議をしても、みんな黙っている
言葉は違っても、根っこは同じです。「言われたことは、きちんとやってくれる。でも、それ以上は出てこない」。
人の性格の話にする前に
こうした悩みは、「受け身な人が多いから」と、性格の話にされやすいものです。けれど、ご相談を伺っていると、人よりも、職場の「動かし方」の形であることが少なくありません。
動かし方には、大きく2つの形がある
一つは、トップダウンです。上の人が決めて、伝えて、教える形です。もう一つは、ボトムアップです。現場の考えを引き出しながら、進める形です。
トップダウンは、必ずしも悪いものではありません。決まるのが早く、現場は迷わず動けます。ミスが許されない確認作業や、命に関わる手順のように、「決めたとおりにやる」ことが大切な場面では、必要な形です。
ただ、上の人が答えを持ち、現場がそれを受け取って実行する形が毎日続くと、考える出番は、自然と少なくなります。意見が上がってこないのは、意見がないからではなく、出す場面が少ないからかもしれません。
ボトムアップは、「現場に任せる」ことではない
ボトムアップと聞くと、「現場が好きにやる」「上は何も言わない」という形を思い浮かべる方もいます。けれど、そうではありません。
トップダウンでは、社長や管理職が一番上にいて、現場が上を見て動きます。ボトムアップでは、社長も、管理職も、現場も、同じ「目指す姿」のほうを向いて並びます。
上の人も、答えを全部持っているわけではありません。人を外から変えることはできないので、一人ひとりが内側から動けるように、後押しする形です。
目指す姿は、話し合うなかで「決まっていく」
そのためには、目指す姿が、社長や管理職自身も納得したものである必要があります。現場だけで決めても、上が乗り気でなければ、結局、現場は上の顔色を見て動く形に戻ってしまうからです。
目指す姿や目標は、誰かが「決める」というより、話し合うなかで「決まっていく」ものです。
たとえば「サービスの質を上げる」という目標でも、思い浮かべる姿は人によって違います。違いが見えて、差が少しずつ埋まると、「これだな」と腹に落ちる瞬間がきます。そうして決まった目標は、「言われた目標」ではなく、「自分の目標」になります。
まとめ
指示待ちは、誰かが悪いから生まれるものではありません。上の人が答えを持って動かす形が、毎日続くなかで、考える出番を減らしてしまうことがあります。
まずは、伝えたあとに「あなたには、どう見えますか」と一言添えてみてください。教えるだけでなく、引き出す。それが、ボトムアップへの最初の一歩です。
最近、現場の方が「自分はこう思います」と話してくれたのは、どんな場面でしたか?
こうした心当たりがある方は、一度、組織の中で何が起きているのかを一緒に整理してみませんか。[お問い合わせはこちら]


